30~40代でキャリアアップを目指し転職を検討している方の中には、転職エージェントの利用について不安や迷いを感じている方も多いのではないでしょうか。インターネットで「転職エージェント おすすめ」と検索すれば各社のランキングや好意的な評判が目に付く一方で、「転職エージェント やばい」「転職エージェント やめとけ」といったネガティブな口コミも散見されます。良い面ばかり聞くと裏があるのではと疑ってしまいますし、悪い評判を聞くと「本当に使って大丈夫かな?」と心配になりますよね。
では実際のところ、転職エージェントにはどんなデメリットやリスクがあるのでしょうか? 本記事では、転職エージェントのデメリットや注意点を一つひとつ丁寧に解説します。筆者自身も転職経験があり、エージェント利用のメリット・デメリットを痛感してきました。リアルな体験談も交えつつ、転職エージェント利用における注意点やリスクヘッジの方法もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。読み終えた頃には、「確かにデメリットもあるけれど、それ以上にメリットが多いかも」と感じていただけるはずです。
転職エージェントのデメリット・リスクとは?
まずは転職エージェントの主なデメリットやリスクについて、具体的に見ていきましょう。「やめとけ」と言われる理由の多くは、このデメリット部分にあります。あらかじめ弱点を知っておけば、後述する対策によって不安を減らし、上手に活用することも可能です。
デメリット1:希望と違う質の低い求人を紹介されることがある
転職エージェント経由で応募すると、自分の希望に沿わない求人を紹介されてしまうケースがあります。エージェントのビジネスモデルは**「採用企業から成功報酬を受け取る」**仕組みであるため、残念ながら担当者によっては自分の利益を優先し、人気がない求人や内定が出やすい企業ばかり勧めてくる場合もあるのです。例えば、こちらの希望や志向を十分に聞かないまま「この求人にすぐ応募しましょう!」と強引に話を進めてくるエージェントには注意が必要です。
体験談(30代男性):「転職を考え、気軽な気持ちで複数の転職エージェントに登録しました。ほとんどのエージェントは面談で私の希望条件をしっかりヒアリングした上でマッチする求人を紹介してくれました。しかし、ある一社だけは面談もそこそこにいきなり求人を提示し『すぐに応募してください』と強引でした。案の定、その求人は私の希望とかけ離れた内容。【これは質の悪い求人だな】と感じたため、そのエージェントの利用は即座にやめました。」(※筆者取材) このように乱暴な対応を受けると「このエージェントやばい…」と感じてしまいますよね。しかし幸い、大手を含め多くのエージェントは求職者の希望に沿った提案をしてくれる傾向があります。なぜなら、紹介先で早期退職されてしまうとエージェント側も報酬を得られない場合があり、長期的に信頼を築く方が彼らの利益にもつながるからです。そのため、一部の悪質な担当者に当たってしまった場合でも落胆せず、信頼できるエージェントを選び直すことが大切です。
なお、中小のエージェント会社の中にはブラック企業の求人を紛れ込ませてくるケースもゼロではありません。「エージェント経由だとブラック企業ばかり紹介されるからやばい」という声もありますが、これも担当者次第です。大手エージェントは企業側の信頼も重視するため、明らかに劣悪な労働環境の求人は排除する傾向にあります。しかし小規模エージェントでは見極めが甘かったり、あえて厳しい求人でも求人数確保のために紹介してくる恐れがあります。対策としては、提示された求人企業の情報を自分でもリサーチすることです。企業口コミサイトのOpenWorkや転職会議などで評判を確認し、「離職率が高すぎないか」「残業時間は適正か」などをチェックしましょう。エージェントから紹介されたからといって鵜呑みにせず、自分の目でもブラック企業でないか見極める姿勢が重要です。
デメリット2:希望条件に合う求人が見つからない場合がある
転職エージェントを利用すれば自分の希望にピッタリの求人が見つかる…と思いきや、必ずしもそうとは限りません。**「エージェントを使ったからといって、希望条件をすべて満たす求人が見つかるわけではない」**という指摘もある通り、場合によっては理想に合う求人を紹介してもらえない可能性もあります。
例えば自分のスキルセットが求人市場のニーズと合っていない場合です。極端な例ですが、「英語を使う外資系企業に行きたい」と思ってエージェントに登録しても、実際には自身の英語力や経験が不足していれば応募できる求人はほとんど見つからないでしょう。このように求職者側の条件や能力によっては、紹介可能な求人自体が少なくなってしまうリスクがあります。また希望条件があまりに細かすぎる場合(勤務地・給与・職種など全てに妥協できない等)も、エージェントの提案可能な選択肢が限られてしまい「紹介できる求人がありません」と言われてしまうケースがあります。
さらに、タイミングによっても左右されます。景気動向や求人倍率によって、エージェントが保有する求人案件数は変動します。自分が転職活動を始めた時期がたまたま求人の少ない時期だと、希望に合う求人が見当たらないこともあり得ます。このようにエージェントを使えば必ず希望通りの転職先が見つかるわけではない点は理解しておきましょう。後述しますが、複数のエージェントを併用したり、自分でも求人情報を収集することでこのリスクは補えます。
デメリット3:担当者の質や相性によってサポートの質が異なる
転職エージェントのサービス品質は、担当者となるキャリアアドバイザー個人の力量や相性に大きく左右されます。【専属の担当者がついて色々支援してくれる】というのはエージェント利用のメリットですが、裏を返せば人が介在する以上どうしても属人的なばらつきがあるということです。経験豊富で親身なアドバイザーに当たれば心強いですが、知識やコミュニケーション力が乏しい担当者だと期待外れな対応に終わる可能性もあります。
実際、筆者の知人(40代女性)は以前二度目の転職活動の際に、担当者の変更を経験しました。最初の担当者はヒアリングから求人提案、面接対策に至るまで非常に手厚くサポートしてくれ、おかげで本人も満足のいく転職先を見つけることができたそうです。しかし途中で別の担当者に交代になったところ、新しい担当者は感じの良い人柄ではあったものの、求人提案の精度がやや低く、前任ほどきめ細かな対応ではなかったといいます。「誠実に対応はしてくれたけれど、最初の担当者があまりに素晴らしかったので違いを感じてしまった」とのことで、担当者次第でサポートの質が変わることを痛感したそうです。このように「当たり外れ」があるのはエージェントサービスの否めない欠点です。特に相性は運の要素もあるため、もし担当者と合わないと感じたら遠慮なく担当変更を申し出ることが大切です。エージェント会社に連絡すれば担当者の交代は対応してもらえますし、それでも改善しなければ他社エージェントに乗り換えることも検討しましょう。
デメリット4:キャリアアドバイザーの意見に振り回される恐れがある
転職エージェントを利用すると、キャリアアドバイザーから様々なアドバイスや意見をもらえます。これは良い点でもあるのですが、人によって言うことが違ったり、自分の考えがブレてしまうリスクもあります。たとえば、あるアドバイザーは「今はスキルアップできる環境を優先すべき」と勧める一方で、別のアドバイザーは「安定性の高い企業に行くべき」と主張するかもしれません。複数の意見を聞いた結果、何を重視して転職先を選べば良いのか分からなくなってしまうことがあります。
また一人の担当者であっても、強く意見を言ってくるタイプだと要注意です。経験豊富なアドバイザーほど「あなたの経歴なら絶対こっちの業界が合っている」「その希望条件はやめた方がいい」等、自分の考えをはっきり伝えてくる場合があります。それ自体は親切心からの助言なのですが、人によっては「そこまで言うなら…」と自分の意思よりアドバイザーの意見を優先してしまい、あとで後悔することにもなりかねません。
エージェントを賢く使うには、あくまで最終的な意思決定は自分で行うという軸をブレさせないことです。キャリアアドバイザーからの提案や意見は貴重な参考情報として取り入れつつも、「最終的に自分のキャリアの責任を負うのは自分自身」というスタンスで臨みましょう。複数のアドバイスに迷った時は、自分が大事にしたい価値観や長期的な目標に立ち返って判断すると良いです。
デメリット5:エージェントとのやり取りやスケジュール調整に時間と手間がかかる
転職エージェントを利用すると、どうしても転職活動のプロセスにおいて連絡や調整といった手間が増えます。【企業と求職者の間にエージェントが仲介に入るため、転職サイト等を使った直接応募よりも時間がかかる】傾向があります。具体的には、最初のカウンセリング面談で1~2時間、求人紹介後の応募意思確認や面接日程の調整で逐次メール・電話のやり取り、面接後のフィードバック共有など、エージェントを介したコミュニケーションが発生します。
在職中に転職活動を進める場合、このやり取りの時間を捻出するのが負担に感じるかもしれません。「平日の昼間にエージェントから電話がかかってきて対応に困った」「何度も打ち合わせの日程調整をするのが面倒」という声もあります。特に複数のエージェントに登録すると、各社との連絡に追われて転職活動自体がストレスフルになる恐れもあります。
しかし一方で、エージェントを利用することで自分で企業と直接やり取りする手間が省けるという見方もできます。例えば面接の日程調整は、担当アドバイザーが企業側とスケジュールを擦り合わせてくれるため、こちらは提示された候補日時から都合のつく日時を選ぶだけで済みます。応募手続きや年収交渉なども代行してくれるので、ある意味手間をアウトソーシングしているとも言えます。このように「手間がかかる」と感じるか「手間を任せられる」と感じるかは人それぞれですが、少なくともエージェントを利用すると追加のコミュニケーションコストが発生する点は認識しておきましょう。
デメリット6:一社では網羅できず、複数登録や自己リサーチが必要
転職エージェント会社はそれぞれ得意分野や保有求人に偏りがあります。IT業界に強い、外資系に強い、第二新卒向けが多い…など様々です。そのため、一社のエージェントだけでは希望に合う求人を網羅できない場合が多く、結局複数のエージェントに登録する必要が出てきます。これはある意味デメリットで、求職者側からすると**「何社も登録するのは手間だし管理が大変」と感じるでしょう。実際、転職成功者の多くは2~3社程度のエージェントを併用しています。ある調査では、「エージェントは2社利用がちょうど良い」と答えた人が約4割**にのぼったという結果もあります。逆に「1社だけで十分」と考える人は3割弱で、やはり複数利用派が優勢でした。
複数登録自体はむしろ推奨される使い方ではあるのですが、複数の担当者とやり取りしたり、紹介求人の重複に注意したりといった管理の煩雑さは避けられません。また、エージェントに頼りきりになってしまうと自分で求人を探す機会が減り、視野が狭くなる懸念もあります。「エージェントに紹介された求人しか見ないでいたら、後からもっと自分に合う求人が求人サイトに出ていたのに気づかなかった」なんてことも起こり得ます。エージェント経由の求人は非公開案件も多い反面、エージェントが扱っていない求人は拾えないわけですから、100%お任せではミスマッチが生じる可能性もゼロではありません。
要するに、転職エージェントは**「これ一つで万能」ではなく、自分自身のリサーチや他サービスの併用も必要」**ということです。この点を理解せず「エージェントに登録すれば後は安心」と油断してしまうと、思わぬ見落としが出るリスクがあります。うまく活用するには手間もそれなりにかかる、と割り切っておきましょう。
デメリット7:個人情報の取扱いや現職バレに対する不安
最後に、転職エージェント利用における心理的な不安要素として個人情報漏洩や現職の会社にバレるリスクが挙げられます。基本的に大手エージェント各社は情報管理もしっかりしており、求職者の同意なく個人情報を外部に漏らすことはありません。ただし、ごく稀にですが「担当者が誤って現在の勤務先に応募書類を送ってしまった」というようなヒューマンエラーの噂話を耳にすることもあります。また、中小エージェントでセキュリティが甘い場合、履歴書や職務経歴書など機密情報が外部に漏れる可能性はゼロとは言い切れません。特にITリテラシーが低い昔ながらの人材紹介会社だと、メール送信ミスなどのリスクも考えられるため心配ですよね。
幸い、自分で注意できるポイントもあります。まず、登録時に現在の勤務先情報を入力する欄がありますが、多くのエージェントでは「現在の勤務先には応募しない」「関係者には情報を開示しない」旨の配慮をしてくれます。不安な場合は担当者に「現職には絶対内密に進めたい」旨を伝えておくと良いでしょう。また、信頼できる大手エージェントを利用することで情報管理の不安はかなり軽減できます。大手はプライバシーポリシーも厳格ですし、万一トラブルがあっても組織としてしっかり対応してくれる安心感があります。逆に聞いたこともないような無名の紹介会社に安易に登録するのは避け、実績と信用のあるサービスを選ぶことが望ましいです。
以上、転職エージェントの主なデメリットやリスクを7つ挙げました。これだけ見ると「やっぱり転職エージェントはやめとけ、なのかな…」と不安になるかもしれません。しかし、これらの弱点はあらかじめ理解し対策することで十分コントロール可能です。そして多くの転職希望者がエージェントを利用するのは、それでもメリットのほうが大きいからに他なりません。実際、転職活動において転職エージェントを利用する人は年々増加傾向にあり、あるアンケートでは転職者の2人に1人はエージェントを活用しているとの結果が出ています。
転職先を探すときに転職エージェントを利用する人(右)は約48%と、直接自分で探す人(左)とほぼ半々というアンケート結果。20代では利用率が44%だが、30代は48%、40代では52%と年代が上がるほど利用者の割合が増える傾向がある。
では、転職エージェントには具体的にどんなメリットがあり、どう活用すればデメリットを補って有り余る成果を得られるのでしょうか?次章で詳しく見ていきましょう。
転職エージェント利用の注意点と賢い活用法
デメリットで挙げたリスクも、事前に対策を講じておけば怖がる必要はありません。 ここでは転職エージェントを利用する際の注意点や、デメリットへの具体的な対処法をまとめます。ポイントを押さえておけば、「エージェントやばいかも…」という状況を避け、安心してサービスを受けられるでしょう。
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希望条件や優先事項を最初に明確に伝える: 望まない求人を勧められるのを防ぐために、初回面談で自分の希望やNG条件ははっきり伝えましょう。「年収○○万円以上」「残業は月○時間以内」「この業界は避けたい」など明確に伝えるほど、ミスマッチ紹介のリスクが減ります。それでも希望外の求人ばかり提案される場合は、担当者に遠慮せずフィードバックしてOKです。「○○の点が希望と違うので別の提案が欲しい」と伝え、それでも改善しないようなら担当変更や他社利用を検討しましょう。
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紹介求人・企業の情報を自分でも調べる: 提案された求人が本当に自分に合う良い会社なのか、エージェント任せにせず自分でもチェックする習慣を持ちましょう。企業名を聞いたら、必ずネットで会社の評判や口コミを確認します。特に労働時間や社風などは面接だけでは分かりにくい部分なので、転職会議やOpenWorkなどで内部の声を把握しておくと安心です。エージェントは基本的に悪い点を強調しませんから、自衛のためにも**「良い話半分、鵜呑み禁止」**の姿勢でいましょう。
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複数の転職エージェントを併用する: 前述の通り、一社だけではカバーしきれないことが多いので、2~3社程度のエージェントに登録するのがおすすめです。 複数利用することで「合わない担当者に当たった場合のリスクヘッジ」や「各社独占求人の取りこぼし防止」になります。実際にエージェント利用経験者にアンケートを取った調査でも、「2社併用がちょうど良い」という声が最も多く、約4割を占めました。ただし闇雲に増やしすぎると管理が大変なので、自分の業界職種に強い大手を中心に2社、プラスで専門特化型を1社など計3社程度までに絞ると良いでしょう。
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連絡手段や頻度の希望を伝える: 担当アドバイザーとのやり取りが負担にならないよう、連絡方法の希望を伝えることも可能です。例えば「平日日中は仕事中なので、急ぎ以外はメールでください」「電話は〇時~〇時の間でお願いします」といった形です。担当者も求職者の都合に配慮してくれますので、無理なく両立できるペースをお願いしてみましょう。スケジュール調整も、最初に「○曜日の夜なら調整しやすいです」等伝えておくとスムーズです。
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担当者変更や他社乗り換えをためらわない: サービスはあくまでこちらがお客さんですから、合わないと感じれば遠慮なく担当変更を申し出て問題ありません。【担当者との相性は転職活動の成否に直結する】ため、違和感を我慢して付き合うのは得策ではありません。変更してもらっても改善しなければ、そのエージェント自体を見切って別の会社を使う勇気も必要です。「この人、頼りないかも…」と感じた段階で早めに動いた方が結果的に時間の無駄を防げます。
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自分でも情報収集・応募を並行して行う: エージェント任せにしすぎず、求人サイトでの情報収集や直接応募も併用しましょう。【転職サイト・求人誌の活用や知人の紹介など、エージェント以外の経路も平行して進める】ことで、より納得のいく転職先に出会える可能性が高まります。エージェント経由と自力応募を両輪で進め、良い方に決めればOKというスタンスが理想です。複数内定を得てしまった場合の調整などは多少手間ですが、嬉しい悲鳴でもありますよね。
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個人情報や現職について配慮してもらう: 登録時や面談時に「現職には内密に進めたい」旨を伝えるのはもちろん、提出書類にも現職社名の公開可否を記載できる場合があります(匿名レジュメ機能等)。不安な場合は**「現職〇〇社へは応募不可でお願いします」**と伝えておくと安心です。大手エージェントなら同じ会社に誤って推薦するようなミスはまずありません。また、在職中の転職活動で会社にバレないようスケジュール調整も配慮してくれるので、平日日中の面接が難しい旨を事前に相談しておきましょう。
以上のポイントを押さえておけば、転職エージェントのデメリットやリスクはかなりコントロールできます。要は**「相手任せにしすぎない」「自分の希望と判断軸をしっかり持つ」「必要に応じて交渉・変更する」**ことが大切です。こうした主体的な姿勢で臨めば、エージェントは強力な味方になってくれるでしょう。
転職エージェントを利用するメリットはこんなにある!
ネガティブな面ばかりだと「本当に使う価値あるの?」と思われてしまうかもしれませんが、実際には転職エージェントのメリットは数多く存在します。 多くの求職者がエージェントを活用するのは、これらのメリットによって転職成功の可能性が高まるからです。ここからは、転職エージェントならではの主なメリットを詳しく解説し、デメリットを補って余りある利点に目を向けてみましょう。
メリット1:プロの転職支援を無料で受けられる
転職エージェント最大の特徴は、求職者は完全無料でサービスを利用できるという点です。これは企業側が紹介手数料を支払うモデルのためで、求職者は金銭的負担なく専門的な転職支援を受けられます。キャリア相談に乗ってもらったり、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策の指導など、本来なら有料級のコーチングを無料で提供してもらえるのは大きなメリットです。
担当のキャリアアドバイザーは日々多くの転職希望者と向き合い、企業の採用担当ともやり取りしているプロです。その経験から蓄積した**「転職成功のノウハウ」**を惜しみなく教えてもらえます。たとえば「この業界では経歴よりポテンシャル重視だから志望動機で熱意を伝えましょう」とか「応募企業の面接では〇〇を聞かれる傾向がある」など、個人で集めるには限界のある情報やコツを指南してくれます。過去に何百人もの転職を支援してきた実績があるからこそのアドバイスは非常に貴重ですよね。
さらに、自分では気づかない強みや適性を引き出してくれるのもプロならではです。「あなたの経歴ならこういうアピールをすると効果的」といった客観的な視点からの指導は、独力の転職活動では得られないメリットでしょう。これらのサポートを一切お金をかけずに利用できるのは、転職エージェントを使う大きな価値と言えます。
メリット2:非公開求人など好条件の案件に出会える
転職エージェント経由でないと応募できない**「非公開求人」**が多いことも、大きなメリットの一つです。非公開求人とは、企業が公には募集を出さずエージェントなど限られた経路で探している求人のこと。企業側には「極秘プロジェクトの募集なので公募できない」「応募が殺到すると困る人気ポジションなので絞りたい」等の理由があります。こうした一般には出回らない求人情報を、エージェント経由なら紹介してもらえる可能性があります。
実際、エージェント各社の保有求人のうち非公開が占める割合は半数以上とも言われます。公開求人だけでは見つからなかった希望条件の案件が、エージェントに登録した途端に「実はこんな求人があります」と出てくることも珍しくありません。特に大手優良企業や管理職ポジション、高年収案件ほど非公開になりやすい傾向があります。自分で求人サイトをいくら探しても見つからなかった「掘り出し物案件」に出会えるチャンスがあるのは、エージェント利用ならではでしょう。
また、エージェントは求人開拓力も持っています。求職者の希望やスキルを見て「この方に合いそうなポジションがないか」と企業に打診してくれる場合もあります。いわゆる**「逆オファー」**のような形で、あなたを売り込んで新たに求人枠を引き出してくれることすらあります。自分一人では到底開拓できないルートでのマッチングが期待できるのは、エージェントのネットワークと営業力あってこそです。
メリット3:企業の内部事情や選考対策など貴重な情報を得られる
エージェントは企業の人事担当者とのパイプがあるため、求人票だけでは分からない企業内部の生の情報を持っています。たとえば「職場の雰囲気」「残業の実態」「募集背景(前任者がなぜ辞めたか等)」といった裏事情を教えてもらえることがあります。転職者との知識ギャップを埋め、ミスマッチを減らすのもエージェントの役割です。実際に入社してから「聞いていた話と違う…」となるのを防ぐため、気になることは担当者に質問してみるとよいでしょう。企業HPには載らないリアルな社風やプロジェクト状況など、内部事情をこっそり教えてくれることもあります。
また、選考対策の面でも有利な情報がもらえます。応募書類の書き方や面接で問われやすいポイントなど、企業ごとに過去の選考データが蓄積されています。「〇〇社の一次面接では〇〇について深掘りされる傾向があるので準備しておきましょう」「△△社は成果よりプロセスを重視する社風なので面接では取り組み方を強調すると良いですよ」など、具体的なアドバイスをもらえるのです。これはエージェント経由で多くの人が受験し、フィードバックが集まるからこそ提供できる情報です。
さらに、面接日程の調整や年収交渉といった自分では言い出しにくいことも代理で対応してくれます。在職中で忙しい求職者に代わって候補日程のやり取りをしてくれたり、内定後に直接は言いにくい給与や入社日の交渉もエージェントが間に立って折衝してくれます。自分では強気に出づらい条件面の要望も、プロの視点で適切に企業に伝えてくれるため、結果的に好条件を引き出しやすいのです。
メリット4:効率的かつ手厚い転職活動ができる
エージェントを活用すると、独力で動くよりも圧倒的に効率的に求人探索~内定獲得まで進められるというメリットもあります。自分一人で求人を探して企業ごとに応募書類を送り、日程調整して…とやると膨大な手間と時間がかかりますよね。エージェント経由なら、一度自分の経歴や希望を共有すれば、その後は複数企業への応募もワンストップで進みます。共通の応募書類フォーマットで済むことも多く、面接日程も調整してもらえるため、自分は面接対策に集中できます。
また、書類選考や面接で不合格になった場合でも、なぜダメだったのかフィードバックをもらえることがあります。これによって次の応募に活かせる改善を繰り返しやすくなり、結果的に転職成功までのスピードが上がります。独力応募だと不採用でも理由は教えてもらえませんが、エージェント経由なら企業からの評価コメントを教えてもらえる場合があるのです。「今回は○○の経験が不足していたため見送りになりました」といった具体的な指摘を受け取れるのは貴重で、改善策も相談できます。
さらに、精神的な支えになってくれる点も見逃せません。転職活動は孤独になりがちですが、エージェントの担当者が伴走者として寄り添ってくれます。辛いことがあっても相談できますし、内定が出たときは自分のことのように一緒に喜んでくれるでしょう。「一人じゃない」と思えるだけで心強く、モチベーション維持にもつながります。こうしたメンタル面のフォローも含め、総合的に手厚いサポートが受けられるのがエージェント利用のメリットです。
メリット5:自分では開拓できない企業へのアプローチや有利な選考展開
優秀な転職エージェントは、求職者一人ひとりの強みを把握した上で**「この人にならこの求人が合うはずだ」と企業側に積極的に売り込んでくれることがあります。いわば“代理人”としてプレゼンしてくれるイメージです。企業に対して「御社が求める経験をこの方は備えているのでぜひ会ってみてください」と推薦状を書いてくれることもあります。これにより書類選考が本来ならギリギリ通らないラインでも「エージェント推薦枠」としてチャンスをもらえたり、面接でも「この人は信頼できるエージェントからの推薦だから有望かも」という先入観**を持ってもらえる可能性があります。要するに、エージェント経由の応募は企業側にとっても一定のフィルターを通した「厳選された候補者」という位置付けになりやすく、他の多数の応募者より一歩リードしたスタートを切れることがあるのです。
特に大手・上場企業など人気企業では、エージェント経由の方が書類通過率が高いというデータもあります。実際、大企業の中途採用者の約60%は転職エージェント経由で決定しているとの統計もあり、こうした企業ではエージェントからの紹介に力を入れていることが伺えます。逆に自力応募での内定率は約40%と低めで、大企業志望であればエージェント経由の方が有利と言えるでしょう。「書類選考で落とされがち」という人も、エージェントを通すことで合格率が上がるケースがあるのは覚えておきたいポイントです。
また、内定後のフォローも行き届いています。円満退職のためのアドバイスや入社日の調整、時には現職の引き留め対策の相談に乗ってくれることもあります。入社前後に不安なことがあれば企業に確認してくれたり、入社後も困ったことがないか連絡をくれる担当者もいます。ここまでケアしてくれるのは、やはり成功報酬ビジネスゆえに「転職後も定着してほしい」という思いがあるからこそですが、そのおかげで安心して新しい一歩を踏み出せるのは求職者にとって嬉しいメリットですよね。
転職エージェントのサポートを活用し、無事に内定を獲得したイメージ。エージェントの力を借りて準備万端で選考に臨むことで、転職成功の喜びをつかめる可能性が高まる。
まとめ:デメリットを知って上手に使えばメリットの方が大きい
ここまで、転職エージェントのデメリット・リスクとその対策、そして豊富なメリットについて解説してきました。確かに転職エージェントには「押しが強い担当者もいる」「希望通りにいかないこともある」などの弱点はあります。しかし、それらは事前に心得ておけば十分に対処可能なものですし、何よりも得られるメリットの大きさがそれを上回ります。
30~40代でキャリアアップ転職を目指す読者の皆さんにとって、転職エージェントは強力なパートナーとなり得ます。自分一人では開けなかった道が開けたり、より良い条件を勝ち取れたりするチャンスが広がります。もちろん「マイペースに自分だけで進めたい」「特定の紹介会社に頼りたくない」という方は無理に使う必要はありません。しかし、「少しでも有利に転職活動を進めたい」「プロの意見も聞いてみたい」という方は、不安を恐れず一度エージェントに相談してみる価値は大いにあります。
実際利用してみて合わなければやめれば良いだけですし、複数試して自分に合うサービスを選ぶこともできます。幸い今は大手から専門特化型まで数多くの転職エージェントが存在し、サービスの質も向上しています。「エージェントはやばい」という噂話に振り回されすぎず、本記事で挙げた注意点を押さえつつ上手に活用すれば、きっとあなたの転職活動の強い味方になってくれるでしょう。
最後に、具体的にどの転職エージェントを利用すべきか悩んでいる方へ。 エージェントごとに得意領域や特徴が異なるため、自分の希望や属性にマッチした会社を選ぶことが成功の鍵です。当サイトではそうした観点で厳選したおすすめの転職サイト・転職エージェントをランキング形式でまとめた記事を用意しています。興味のある方はぜひ参考にして、自分に合ったエージェントを見つけてください。そして万全のサポートを味方につけて、悔いのない転職を成功させましょう!
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